メダカ調査参加者のみなさん

 
2大特集
  
真依ちゃんのメダカ飼育日記
  
メダカを守るためにできること
創刊0号

1998.7.1発行

小学校高学年以上

メダカ調査参加者80けんをこえました

エコロジカルウェッブのメダカ調査には、五月から六月末までに、80けん以上のじょうほうをいただきました。問い合わせがあり調査用紙を送った方を合わせると、110けん以上になります。予想をうわまわる反きょうでした。調査に参加してくださったみなさん、どうもありがとうございました。


 北は青森県から南は鹿児島まで、ほぼ全国から問い合わせと生息じょうほうをいただきました。メダカは見つからなかったという報告は二けんでしたので、たぶん、じょうほうをいただいた何ばいもの人が、メダカをさがしに行ってくださったと思います。
 うれしかったのは、おじさんのねがい通り、子どもたちがたくさん水べに出かけてくれたことです。生きものとふれあう楽しさ、味わってもらえたかな? また、ごねんぱいのみなさんからも、たくさんお電話・おたよりをいただきました。メダカってほんとにみんなに愛されているんだなー、としみじみ感じます。調査をやってみて、ほんとによかった!

メダカは田んぼのさかな

 いやいや、喜んでばかりいられません。やはり、メダカたちのすめる場所は、どんどん減っているようなのです。都会ばかりでなく、田んぼが広がる田園地帯でも、メダカが見られなくなっているというのです。いったいどうして?

 その理由を考えるために、おじさんはメダカのことをいろいろ調べてみましたよ。
 メダカの学名(世界共通の名まえ)は、オリジアス・ラチペスというんです。これは、「米を作る田んぼにいる広いひれをもつさかな」というような意味です。名まえをつけた人も、やはり田んぼにいるところを見たのでしょうか。
 メダカはからだが小さい。とくに生まれたばかりの赤ちゃんメダカは力も強くない。だから流れがないか、流れが弱いところでないと流されてしまいます。
 田んぼのまわりの小川や、田植えのころ水が入った田んぼはまさにメダカにうってつけ、の場所だったんですね。エサのアオミドロやミジンコなどの小さな生きものもたくさんいるし、大きなさかなは入って来られないから安全。そこでどんどんたまごを生んで、たくさんふえて、夏のころには水面いっぱいに泳いでいたのを、おじさんは小さいころに見たことがありますよ。

メダカの一生と田んぼの一年

 メダカは春から夏、たまごを毎日のように生むんだそうです。で、そのたまごは水草などにくっついて育つのです。飼ったことのある人は見たことがあるでしょう。
 だから水草が生えるようなところでないと、メダカのたまごは育つことができないのです。
 さて、メダカはせっせとたまごをうみ、育った子メダカも2カ月もするとたまごをうめるようになります。こうしてふえたメダカたち、大雨や台風の時には、流されてしまうこともあります。
 でも、さかなにとってもっとたいへんなのは、水がなくなってしまうこと。「土用ぼし」といって夏には田んぼの水を落とします。稲刈りの前にも水をぬいてしまいます。そのときうまく水路ににげられればいいけど……。たくさんのメダカが、干上がった田んぼで死んでしまうこともあります。
 でも、昔の田んぼは、どこかに水がたまっているところがあったものです。水たまりに生き残ったメダカや、うまく水路に逃げられたメダカは、寒い冬を、深みや水の底の落ち葉の下、どろの中にもぐって、すごします。
 そして、メダカたちは次の年の春、暖かくなり、水がふえてくると、泳ぎだして、またたまごをうんで、ふえるのですね。
 今の田んぼから、なぜメダカが消えてしまったのか、なんとなくわかってきたでしょう?

 今回いただいたじょうほうから、いろいろと見えてきました。

  1.  おとなには、メダカはふるさとを思い出させるさかな。でも、野外でメダカを見たことがある子どもは少ない。
  2.  メダカを飼っている人は意外と多い(火ばちで飼っているという人、多いです。わかります。ふぜいがあります。私も火ばちを用意しました)。
  3.  各地でメダカ保護の取り組みが始まっている。

 3.については次号から少しずつ紹介していくことにしましょう。 メダカが生き残っている場所
 さて、じょうほうを整理してみて、メダカが生息しているのは、どんなところか、まとめてみます。いちばん多いのは、やっぱり、「素掘(すぼ)り」の用水路。つまり昔ながらの土のままの水路ですね。でも、それだけではどうもだめで、「わき水などがあって、冬も水がかれない」、ということがたいせつみたいです。ため池での発見例はほとんどなく、ブラックバスなどの放流のせいかと、心がいたみます。
 ほかに、コンクリート水路でもコンクリートが割れて水たまりになっているような場所、中小河川の合流地点のよどみ(奈良県香芝市・篠宮さん)、川砂をとったあとの池(栃木県・高松さん)、養魚池のあと(新潟県津南町・湧井さん)などに発見されています。町中の汚れた水にも見つかっています。
 意外だったのは、海のそばの埋め立て地。海水が入ってくるような干拓地の放水路(北九州市・鶴舎さん)や、海岸のプールのあと(下関市・吉野さん)に生息しているというのです。

えーっ! 海にメダカがいるの?

 おじさんも海でメダカを見たことがあるのですよ。小学校の時、静岡県は浜名湖の海水浴場で、水面をぷかぷか泳いでた。「メダカがいた」と言っても、だれも本気にしてくれませんでした。でもあれはメダカだったと思います。今となっては確かめようもないですけど。
 実は、メダカは真水でも海水でも生きられると、ちゃんと本に書いてあったんです。その後、大学生になったおじさんは、ヒメダカを海水で飼えるか実験しました。人工海水(海の水のもと)を使って少しずつ塩分を濃くして、みごと成功しました。ヒメダカは海水でも平気で生きていました。
 めだかは田んぼが好き。海の水でも生きられる。この二つが、メダカが日本中にいる(今は少なくなったけど)ことと、関係があるみたいなんですよ。 メダカのひみつ、もう少し知りたくなったでしょう? 次号を楽しみに待っていてくださいね。


すぐ前は海。ヨシもはえているけど、どう見ても海水が入ってくるこんなところに、はたしてメダカがすんでいるのだろうか? ますますなぞは深まるばかりだ(吉野信英さん提供)。



エコロジカルウェッブ・メダカ調査とは

メダカはどうようにも歌われ、日本人にもっとも親しまれているさかな。日本中の水田地帯でおなじみのメダカが、さまざまな要因から、全国ですがたを消しているらしい。 子どもたちが身近な生きものとふれあうじょうほうをインターネットで提供している「エコロジカルウェッブ」が、身近な水べや生きものを見つめ直し、ふれあうきっかけにと、この春から「全国メダカ調査」をよびかけ。秋にはマップも作成予定。調査の方法と調査用紙は、エコロジカルウェッブ=http://www.gws.ne.jp/home/ozawa/へ。または電話(042-539-7731)で申し込みを。


真依ちゃんのメダカ飼育日記

奈良県御所市の京田真依さん(11)が、近所ですくった赤ちゃんメダカを育てています。そのようすをすばらしいレポートにして、送ってくださいました。

 5月27日(水) 3:30 しゅうかくです。川の図などはまたおしらせします。

 5月28日(木) 5〜10ミリのものまで10匹ほどいる。つかまえたばかりの時は底の方にいたが、今は上の方にいる。雨のせいかもしれない。カメのえさのほぐしたものを少し食べているようだ。3日後に水そうに移す気だ。野生のメダカはすばしっこい。 よく見るとミジンコをつかまえようとしている奴もいる。えいようぶくろはもうない。 くれぐれも元気に育ってほしい。

 5月29日(金) 2匹死んだ。3匹だけ赤いものがなくなっていた。のこりの5匹はまだ赤い。 2匹以外はじゅんちょうに育ってきている。やはりカメのえさはあまりこのまないようだ。

  5月30日(土) パンフレットがとどいた。めだかについてのじょうほういっぱい。ありがとうございました。 田んぼにいると書いてありましたが、どこのたんぼもきたなくて、緑のコケだらけで見あたりません。のうやくのせいかな。のうやくはあまりしないでほしいな。 ところで、すいそうにうつしかえました。少し大きくなった気がします。つかまえたときから3ミリぐらい。

質問1 水上を口にあててパクパクしています。なぜですか?

質問2 はじめみつけた時、群れをなしていました。なぜ?

  5月31日(日) 変化なし。

 6月1日(月) 1匹赤いところがなくなった。

  6月2日(火) 1匹行方不明。

 6月3日(水) 金魚のえさを上げた。けれども大きいので、少し食べづらそうだ。少し大きくなった。約1・5センチ。

  6月4日(木) つかまえてから一週間後。ふつうのメダカなら黄色っぽくなるのに、やせいのめだかはとうめいで、生命力がはるかにつよい。 大きくなったらもとのところにかえしにいって、たくさんはんしょくしてほしい。

  ◆   ◆   ◆

 真依さんありがとう。メダカ大切に育てて、また報告してね。みなさんも真依さんの質問、考えてみてください。

子どもたちからの調査・観察の記録待ってます。


メダカを守るために、私たちにできることは何か考えましょう―大人の方向けです

 こんなに少なくなってしまったメダカの生息地。メダカとともにたくさんの生きものが消えてしまいました。

  身近に豊かな自然があり、たくさんの生きものがいる。少し前までの日本はそういう場所でした。生活と生産の場が、同時に多くの生きものと豊かな生態系をを育んでいたのです。そして、そこには子どもたちの遊ぶ姿がありました。かつての水田や小川や林は生産の場所・生活の場所であると同時に、子どもたちが育つ場所でもあったのです。 いまどこへいっても、子どもたちが野山や水辺で遊ぶすがたを見かけることが少なくなりました。そう、メダカとともに消えたもう一つの生きもの、それは子どもたちです。 今の子どもたちは、塾で忙しいから? テレビゲームのせい? だいいち、どろんこになってあそぶなんてできないよ……。 いえいえ、子どもたちは少しも変わっていません。子どもたちが水辺や野山で遊ばないのは、そこがちっともおもしろくないからです。だって、生きものがいないんですから。 心を痛めてくださる方がたくさんいらっしゃることは、心強いですが、そこにとどまっていては前に進みません。思いを動きにしていくことが必要だと思います。 そんな提案も、事例もまじえて、次回から少しずつ紹介します。今回はさわりだけ。

  1.  まず地域のメダカの生息状況を把握する。
  2.  もし在来メダカが見つかったら まずその生息地を保全する。危険を分散するために、少数を採取して飼育し増殖する。休耕田などを利用して、メダカの生息できる環境をつくる(継続的に生息していける環境でなければ、放流しても定着できません)。
  3.  めだか保護のグループづくりをすすめる。
  4.  地域や学校などで、生息環境の保全や環境づくりに取り組む。 
  5.  メダカのいる自然環境の大切さを多くの人に伝える。

 メダカのくらせる環境の危機は、子どもたちの育つ環境の危機かもしれません。メダカもくらせないような日本で、ほんとうに私たちはだいじょうぶなのでしょうか。 子どもたちが育つ場として、身近な自然環境、とくに農的自然環境をもう一度見直してみたいと思います。 (この提案の内容は、「メダカを守るアクションプラン」にあります)


はたして多摩川メダカは絶めつしたのか?

  おじさんは、東京に住み始めてからン十年。目黒区、調布市、あきる野市としだいに多摩川をさかのぼっているのです。だから多摩川水系のメダカが見たい! 時間があるとメダカがいそうな場所を地図で調べては、さがしに行っています。でも見つかりません。残念ながらこれまでのところ、地元東京のメダカじょうほうも届いていません。 多摩川メダカは、もしかしてもう絶めつしてしまったのでは?  だれか、多摩川メダカの消息を知っていたら、事務局までしらせてください。いっしょにさがしましょう。

四国方面強化中です

 さて他にもメダカじょうほうが届いていない地域があります。とくに四国は一件もないのですが、たまたま地方新聞にのらなかっただけだと思います。 四国に知り合いがいらしたら、よびかけてくださいね。


めだかつうしん次号予告

 8月末発行予定

編集部の都合で、早まったり 遅くなったりすることがあります

★メダカはどこから来たのか−北日本メダカと南日本メダカのひみつにせまる

★メダカ調査続報

★メダカ生息地を守るために ほか

げんこうぼしゅうしてます!


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めだかの学校しらべ

メダカ調査報告のページ

調査によせられた感想

メダカを守るアクションプラン!